俳句を使って、表現力を育む
いろいろな言葉が耳に入ってくる幼児期は、言葉の表現力を豊かにしていく時期です。
その手段としておすすめするのが、「俳句」です。
俳句?!と思われるかもしれませんが、俳句は、五・七・五というリズムが素晴らしい。
そして、わずか17文字で表現しており、難しくありません。
5歳、6歳の子どもにとって、親しみやすく言葉遊びとして最適です。
出来た俳句を、五・七・五のリズムに合わせて、是非!声に出して遊びましょう。
五・七・五のリズミカルなところ以外にも、
- 季語を通して季節に親しむ
- 文字制限があることで、表現力がみにつく
- ことこと、サラサラ、ぐつぐつ…など、擬音語、擬態語に親しむ
- 17文字からその場の状況を思い浮かべることができる
など、新しい言葉がどんどん入ってくる幼児期に、俳句はおすすめです。
いかがでしょうか?
難しい言葉もありますが、3歳4歳までなら意味はわからなくていいと思います。
幼児期は、「リズミカルに言葉を暗記する」ということが大切です。
お世話になっている幼児教室の先生のお話でも、「意味を理解することと暗記は別物だと思ってください」とよく言われました。
こちらのお教室は、早どり勉強を進めないお教室だったのですが、年長さん最後に「九九」を学びました。
今は2年生になると学ぶ「九九」です。
(ワタシの時代には3年生だったでしょうか。)
掛け算の意味はわからなくていいのです。
この、九九のリズムがとっても刺激になり、そして、後々役に立つ、と先生は断言していました。
なるほど。
俳句のリズムは、子ども達の記憶に刺激を与えるのでしょうね。
早速、日常に俳句を取り入れてみました。
後ほど紹介しますが、自分で作ることもできます。
自転車に乗っているときに、ふと風を感じたときに、子どもに声をかけます。
「風が吹いているねー。風で俳句をつくるよ!」
ぴゅーぴゅーと
おいかけてくる
かぜさんは
by ママ 笑
すると、子どももママと競争するように作ってきます。
かわいく、言葉を選んで、考え…親子の俳句会が続きます。
では、実際に親しんだ俳句や子どもが作ってくれた俳句を紹介していきます。
実際に親しんだ俳句
子どもに興味がわくよう、大きな紙に俳句を書いてトイレとリビングの壁に貼りました。
こうすることで、トイレでかわいい声が聞こえてきます。
いわゆる、音読ですね。
声に出して文を読む音読は、右脳を刺激します。
トイレタイムでも、右脳が刺激されていきますねー。
- しずけさや 岩にしみ入る 蟬(せみ)の声
- 初時雨 猿も小みのを ほしげなり
- 荒海や 佐渡によこたふ 天河
- おもしろうて やがてかなしき う船かな
- 夏草や 兵どもが 夢のあと
- 蛸つぼや はかなき夢を 夏の月
- 秋深き 隣は何を する人ぞ
- 朝顔に つるべとられて もらい水
図書館で、「にほんごであそぼう」みたいなタイトルの本を借りて、親しみました。
漢字はそのままでフリカナをふり、古文?形式の言葉もそのまま使いました。
その都度、子どもに説明をし、情景を想像させます。
いかがでしょうか?
17文字の短い言葉から、本1冊くらいの風景を思い浮かびます。
(ちょっと大げさだったでしょうか… 笑)
「○○や」とか「う→ふ」など、俳句によく出る表現もサラッと親しみます。
2週間くらいで、新しい俳句に変えてあげるとよいでしょう。
子どもは、ちょっとした変化を好みます。
カレンダーの裏紙で夜な夜な書いてくださいねっ。
最後に…
我が家の子どもが作った俳句を紹介します。
そうです!
しばらくすると、子どもが自分で俳句を作るようになります。
しかも!ちゃんと季語を意識します。
季語が合っているかどうかは、きちんと調べてはいないのですが、季節感が出ている俳句に花マルです。
5歳児、6歳児がつくった俳句
- サンタさん なつには何を しているの?
- れんこんは お正月には 輪切りだよ
- れんこんは お正月には 煮物だよ
- お正月 かきぞめをして あそぼうよ
- はるにはね ねんちょうさんは しょうがくせい
- 落ち葉はね あきにいっぱい おちてくる
- なつやすみ こどもたちは むしとりだ
- 4月には みんなひとつ としあがる
お見事!
二つめの「れんこん」シリーズは、お正月の煮物のレンコンを間違って乱切りした時に作られたもの 笑
レンコンは輪切りに切ることで縁起ものなるんだねーと勉強しました。
俳句、ぜひ!ご自宅のお勉強に取り入れてみてください。
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