能育(のういく)とは?
2016/06/07
幼児期の子育ては、「能育(のういく)」とも言われていることをご存知でしょうか?
能育とは、字のままで、脳を育てるということ。
幼児期の子育てこそ!脳を育てているという意味なのです。
では、幼児期の子育てが、なぜ「能育」と言われているか説明していきます。
人間の脳は3歳までに急成長する
人間の脳は、生まれてから6歳くらいまでに脳の90%近くが形成されます。
つまり、脳は幼児期にそのほとんどが完成しているのです。
一方、体の発達(身長や体重など)は20歳くらいをピークに成長線を描きます。
(下のグラフを参照ください。)
この曲線の差、驚きませんまんか?
ワタシは、かなりショックでした。
もちろん、脳が完成する =(イコール)つまり数や文字を覚えることなど(知識)を増やすことではありません。
(実際、3歳の子どもは、計算もできないし文字もかけないですしね。)
この時期の脳の発達とは、五感(見る・聞く・触る・嗅ぐ・味わう)を刺激する遊びや生活を通して、
- 自分を知る(自我を作る)
- 自己統制力(自分をコントロールする力=セルフコントロール)
- 行動を起こすエネルギー(やる気、お腹が空いたから食べもを探す など)
- 人の気持ちがわかること(他人を思いやる心 など)
- 社会的スキル(他人とうまくやっていく力)
このような、認識力や想像力を高め自信や意欲をバランスよく育てることが大切です。
また、幼児期には、
- 手や指を細かく使う
- しゃべる、歌うなどを盛んにして口を使う
ことで、さらに、運動や感覚の動きを進むことがもとになって、知能(IQ)とうい働きも進めれらることになります。
幼児期にこれらの土台ができることで、知能向上の土台が育っていきます。
5感を育てるためには
5感を育てるためには、ママとの毎日の公園遊びが最適です。
公園までの散歩で、
- 道行く人とあいさつをする
- 季節の花を観察する
- 天気を感じる
- 飛行機の音を聞く
- お弁当やの匂いをかぐ
全身でいろいろな刺激を受けることでしょう。
そして、公園は、小さな社交場でもあります。
社会のルールやおもいやりなど、幼いながら月齢にあった成長をしていきます。
また、しゃべる、歌うなどは、ママと一緒にリトミックが素敵です。
さらに、人を思いやる心は、ママがやさしく教えていく…例えば、
- 道路の黄色い点字の意味
- 車椅子マーク
- 泣いている子への共感
- エコ活動
などなど。
我が家では、「ゴミを増やすと地球が泣いてしまう!」と言っています。
エコ的な考えと地球が泣いちゃう…というやさしい心も3歳で育つのです。
このような幼児期の子育てが、「能育」ともいわれれるのは素敵なことではないでしょうか。
毎日、笑って泣いて、悩んで笑って…ママが一生懸命愛情を注いでいる行動が、そのまま「能育」という形で子どもへ伝わっているのです。
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